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婦人科領域治験で勢い持続 〜1年半で約250例を登録〜

掲載日:平成30年12月10日
媒体:薬事日報

 北海道を地盤とするSMO「CRS研究所」は、婦人科領域で多くの治験を受注し、2018年2月期、今年度中間期は堅調だった。提携する医療機関の症例エントリー数でも、試験に参加した世界の医療機関の中で上位施設に名を連ねており、この1年半で組み入れた患者数は250例を超えた。来年度も婦人科領域を中心に、現在進行中の治験、新たに子宮内膜症を対象とした治験、婦人科以外の案件も加わり、好調が続く見通しだ。植草友幸社長は、「予定されている試験は、現在進行している試験も含め、品質を大事にしながら、症例エントリーを積み上げていきたい」と話している。

 18年2月期は好業績となった17年2月期とほぼ同水準で着地し、今年度中間期も計画通りに進捗している。成長を支えたのは婦人科領域だ。大規模な子宮筋腫の治験では、提携施設が世界1例目を達成し、組み入れた症例数でも二つの施設が世界1位、2位を独占するなど高い実力を示した。同社が日本での目標症例数のうち、およそ半数の患者で登録にこぎつけた。複雑なプロトコルで症例エントリーが難しい試験も含まれるが、早期に被験者の同意を取得し、数例で治験薬の投与が始まっている。

 また、月経困難症、子宮内膜症を対象とした試験は順調に症例登録が進んでいるほか、貧血を対象とした試験も4施設で実施している。植草氏は、「治験コーディネーター(CRC)の高い稼働率が続いているが、良い結果を出すことができている」と手応えを示す。

 来年は、現在進行中の試験に加え、子宮内膜症では複数の試験が新たに予定されている。神経内科や血液内科、消化器科など婦人科領域以外の試験も計画している。

 1つの試験で多くの患者を組み入れていくためには、正しい手順で治験を実施していく品質の維持が前提となる。この数年、リスクベースドモニタリング(RBM)への対応に向け、取り組みを続けている。

治験依頼者側のRBMに対する取り組みを見てみると、各社で手法に相違があり、医療機関に対する要望についてもバラツキが見られるのが現状。ただ、植草氏は「施設側の品質管理プロセスは、実施した治験業務をきちんと記録として残していく“文書化”が大切。それを徹底していれば、治験依頼者のモニタリングがどのような手法で進めるにしても、CRCの業務に変更が生じることはないと認識している」と話す。

 来年4月に会社設立20年を迎える。治験環境の変化に直面しながらも、北海道のSMOとして、強みとする婦人科領域での治験サポートで実績を積み上げてきた。今後もその事業方針に変わりなく、医薬品開発を支える存在であり続ける。


産婦人科領域への集中図る〜前期は過去2番目の業績〜

掲載日:平成29年6月16日
媒体:薬事日報

 北海道のSMO「CRS研究所」は2017年2月期決算でその前年度を上回る過去2番目の業績を達成した。子宮筋腫、子宮内膜症、月経困難症の治験では目標とする症例数以上の組み入れを実現した。さらに今年は子宮筋腫などで大型案件を受注したほか、提携施設でのリスクベースドモニタリング(RBM)の対応もできつつあり、SMOとして一つ上のステージを目指す。植草友幸社長は、「産婦人科領域の案件が集中する年となる。リソース面では治験コーディネーター(CRC)を増員し、品質を重視した仕事に取り組みたい」と語った。

 同社設立18年目となった昨年度は、産婦人科領域に強いSMOとしての面目躍如の年となった。子宮筋腫の治験では、全体症例数の2割強に相当する組み入れを実現した。複数のSMOが参加する試験だったが、同社からのエントリー数が多かった。

 子宮内膜症の治験では進行中ながらも現時点で目標症例以上を達成し、その後の第V相試験では施設数を増やす予定だ。月経困難症の治験でも目標症例をほぼ満了した。

 今後も勢いは続きそうだ。植草氏は「婦人科の治験数は多く、今年は近年まれにみる忙しさになる」と見ており、受けたプロジェクトを計画通り動かしていくことが最重要課題だ。今月から開始する子宮筋腫の治験は、初期合意は60例となっているものの、植草氏は「100例近くまでを目指したい」と意欲を示す。ターゲットにしているのがグローバル第1例目の獲得だ。そのほか、2社から4試験を予定。婦人科領域への集中路線から、リソース面での対応を強化し、CRCを増員した。

 そして品質とスピードへの対応を図る。臨床試験で“speed with quality”を標榜する同社だが、昨年から施設側でRBMを動かしていく準備を進めてきた。医療機関側での治験実施手順を定め、CRCが何を行うべきかを列挙した「治験プロセス管理マニュアル」を作成し、子宮筋腫の治験で運用した。医療機関側でのプロセスの可視化やCRCの意識付けといった目的があったが、現場のCRCが経験した感想としては、「マニュアルをつくったが、それ以前の手順と特に変わらなかった」という実感だったという。

 植草氏は、「マニュアルはCRCの“暗黙知の可視化”であり、正しい手順で業務を行っていれば変化がないと予想していた」と受け止める。プロセス管理マニュアルがあることで、「CRCの品質管理プロセスに対する意識付けが高まったのは確かで、品質面で良い影響が見られた」との認識を示した。

運用してみて、手順が違うと感じた場合には「マニュアル」を改定し、改善活動につなげた。特に治験薬の管理方法については「治験開始前から意識することができた。治験薬では使用中のものと未使用のものを取り違えないように、治験薬の箱に印をつける手順に明文化した」と特定されたオペレーション上のリスクに対しても、未然にミスを防止できるようにした。

 生産性向上に向けても、臨床開発モニター(CRA)が原資料と症例報告書を照合する「SDV」の工数は確実に減少し、他試験では月1〜2回の頻度だったのが、RBM対応では2〜3カ月に1回まで減らすことができた。マニュアルによってプロセスが可視化されており、モニターからの疑義の内容も、手順を見れば解決できるものもあり、確認の意味で繰り返し質問をされることがなくなり、モニターもCRCも業務量を減らすことができた。

 マニュアルがあることで品質管理のPDCAサイクルをまわすことができる。植草氏は、「CRCのRBMに対する理解度は上がった。マニュアルを取り入れた成果や収穫はあった」と話す。産婦人科領域に強いSMOとして、「ボリュームで全国トップを取るのは難しいが、医師の先生方と協力して品質の良い症例をきちんとエントリーしていきたい」と品質で選ばれる会社を目指していく。


施設の管理マニュアル作成 〜CRCがRBM動かす〜

掲載日:平成28年6月15日
媒体:薬事日報

 SMOのCRS研究所は、産婦人科領域の治験が多く稼働し、昨年度は創立17年目で過去2番目に良い好業績となった。今年のテーマは、医療機関におけるリスクベースドモニタリング(RBM)の対応強化。子宮筋腫の治験で本格導入する予定で、このほど、医療機関側でのRBMに対応した業務手順として、「治験プロセス管理マニュアル」を作成した。植草友幸社長は、今年をRBMの出発点と位置づけ、「将来的には治験コーディネーター(CRC)の“暗黙知”をプロセスの中に反映させ、医療機関での質の高いプロセス管理を実現したい」と強調。CRC主導でRBMの仕組みを確立する。

 SMOを取り巻く環境が厳しい逆風がある中、同社は好業績を達成した。得意とする産婦人科領域では、子宮線筋症、子宮筋腫、月経困難症といった治験が牽引した。子宮筋腫を対象とした国際共同治験では、提携施設のはしもとクリニック、吉尾医院が12例ずつの24例と日本での症例数全体のうち3分の1以上を集積している。
(子宮筋腫を対象とした国際共同治験では、提携施設のはしもとクリニック、吉尾医院の2施設で、日本での症例数全体のうち3分の1以上を集積している。)

 月経困難症の治験では、試験全体の目標症例数のうち、約3割となる72症例を組み入れる計画だったが、わずかに目標に届かなかった。植草氏は「目標には届かなかったが、はしもとクリニックで36例と全国でトップの組み入れを果たした事もあり、満足できる結果」と評価する。また別の月経困難症を対象とした第U相試験では、当初50症例の目標を上回る成果が得られた。
今年はCRS研究所にとって、“RBM元年”。植草氏自ら、製薬企業に対してRBM導入に向けたプレゼンテーションを行い、子宮筋腫80例を対象とした治験を受託した。

  昨年夏から、RBMの本格導入に向けた準備を進め、このほど、医療機関側での治験実施手順を定め、そこでCRCが何を行うべきかを列挙した「治験プロセス管理マニュアル」を作成した。これまで見えづらかった医療機関側での治験プロセスの可視化が狙いだ。

 植草氏は、「治験全体の流れの中で、医療機関側が行うプロセス管理として、誰が、いつ、どういう行動を取るべきかをマニュアルの中で具体的に明示した。大事なのは医療機関で発生する情報を漏らさずに記録すること。当社では、CRCが被験者から必要な情報を聞き取ってワークシートに記録し、医師に確認を取ってもらう手順にした」と話す。治験を実施する前に、誰がいつどのような処理をするのかを明確にし、マニュアルに基づき業務を行い、治験の中で起こったことはきちんと記録していくという仕組みだ。

 RBMを運用していく上では、CRC全員の共通理解が必要。同社では2月に、オフサイト・ミーティングを開催し、治験に対する心構えや、情報共有の重要性、CRAとの関係性、コンプライアンス対応、RBMの概要、導入する目的、今回導入する子宮筋腫の治験で何をすべきかなど、基本的な事項から実践的なところまでを共有していく社内勉強会を実施。RBMへの意識付けに着手した。

 治験の中のプロセス管理とは、正しいデータが得られたかを確かめるよりも、正しいデータを得るための過程がきちんと行われているかを確かめていくことにある。今まさにCRCへの意識改革に取り組んでいる段階にあり、出発点に立ったばかり。経験を積むことで、現場からより適したプロセス管理手法へと仕上げていく。植草氏は「マニュアルを運用していく中で、CRCが持っている暗黙知をプロセスに可視化していく形が望ましい」と期待する。

  その上で、治験依頼者に対しても、「プロセス管理の精度を高め、原資料と症例報告書を照合するSDVの工数をなくしていけるようにしたい」と話す。現場のCRCがRBMを動かしていく体制づくりを目指している。


新規案件の受託で好調持続 〜今期も黒字化を計画〜

掲載日:平成27年6月15日
媒体:薬事日報

 北海道を地盤とし、婦人科領域に強いSMOのCRS研究所は、子宮腺筋症や子宮筋腫、月経困難症などの治験を新たに受託し、好調を持続している。特に子宮筋腫の国際共同治験では、提携施設であるはしもとクリニック、吉尾医院の症例数がそれぞれ1位、2位となり、存在感を発揮。婦人科以外でも透析や慢性疼痛などの試験を実施しており、これまで培ってきた経験を武器にSMOとしての守備範囲を広げている。植草友幸社長は「案件が豊富なことから、前期に引き続き今期も黒字化を達成できる」と自信を示す。

 前期は、子宮筋腫と子宮内膜症を対象に100症例以上の第V相試験を実施する予定だったが、開発中断となった。大型案件がストップしたことは、想定外の誤算だったものの、新たな案件を受託しカバーした結果、黒字化を達成することができた。

 産婦人科領域の治験をめぐっては端境期から抜けだし、アンメットメディカルニーズが高い疾患で少しずつ開発品目が出てきている状況。同社では確実に受注し、短期間で多くの症例組み入れを実現している。子宮腺筋症の第V相試験と長期投与試験については、全国の3分の1に相当する目標症例数60例のうち、札幌産婦人科治験ネットワーク5施設で50例程度組み入れた。ただ、植草氏は「エントリースピードが非常に早く、IRBのタイミングがずれて開始が2週間程度遅れたことで目標に届かなかったのは残念」と話す。

 また、子宮筋腫の国際共同治験では、世界1例目を逃したものの、はしもとクリニックと吉尾医院が症例数で世界トップを記録。治験のニュースレターにも紹介され、2施設が国際共同治験を牽引した。

 品質とスピードを兼備した治験支援実績が呼び水となり、製薬企業からのリピートオーダーとして、月経困難症を対象とした新規案件を受託し、2月から試験を開始した。3施設が参加し、今後試験全体の目標症例数のうち約3割となる72症例の登録を目指す。

 さらに別の製薬企業とも月経困難症を対象とした治験を今夏にも実施する予定で、5施設で50例程度を計画する。そのほか、子宮筋腫を対象とした新たな治験は、現在治験実施体制を検討しているところで、受託する方向。今後もCRCの高稼働が続く見通しだ。

 婦人科以外の領域では、臨床研究や製造販売後調査の事務局支援を行う札幌市内の病院で、進行中の抗癌剤や癌ワクチンなどの血液内科試験に加え、消化器科の医療機器治験もスタートした。整形外科病院では、慢性疼痛を対象としたオピオイド薬の試験が進行中であるほか、神経内科のクリニックで片頭痛の試験も今秋に開始予定。透析を対象とした試験の実施も検討している。得意とする婦人科領域のみならず、他の疾患領域にサポートの幅が広がっているようだ。

 規模を追求するのではなく、CRCが施設と連携して治験を成功させるための黒子の役割を担い、小さくとも医療で必要とされる会社になるのが目標。こうした中、植草氏は、「受託した試験では、国内・世界の第1症例にこだわっていきたい」と話す。「第1症例がCRSにとってのマイルストンではなく、症例を早く集積することで、スタッフのモチベーションが上がり、その結果として治験に参加している施設間でいい意味での競争意識が生まれ、期間短縮につながっていく」。そんな強い思いで北海道から治験を牽引していく。


驚異のスピードエントリー 〜婦人科領域で大型案件開始〜

掲載日:平成26年6月13日
媒体:薬事日報

 CRS研究所は、地場SMOならではの医療機関の強固な信頼関係や機動力の高さを生かし、得意の婦人科領域で子宮筋腫を対象とした国際開発案件について、脅威のスピードで全国1例目のエントリーを成功させた。日本より1カ月以上早くスタートした海外からの遅れを、約1週間にとどめるという迅速な対応ぶりで存在感を示した。植草友幸社長は「製薬企業、CRO、医療機関、関係者の方々の協力があってこその結果。世界1例目を逃したことは残念だが、十分なパフォーマンスを示すことができた」と胸を張る。
 昨年度の業績は、第1四半期は堅調だったものの、その後に婦人科プロジェクトの端境期に入って業務が減り、新規案件はあったものの、年間を通すと全体としては厳しい1年になった。植草氏は「ここのところ谷の年が以前より早いペースで来ている。SMO事業に波があるのは当然としても、予想していたより少し大きな波だった。ただ、設立から15年で体力を付けたので乗り切ることができる」と話す。
 また、「今期は婦人科領域で予定していた複数の大型案件がスタートする」と復調の原動力として期待を寄せる。
 ひとつは夏に開始予定の、子宮腺筋症の第V相試験で、比較試験と長期投与試験の2プロトコールを札幌産婦人科治験ネットワークの5施設と組み、目標症例数としては全国の1/3程度の60例を見込む。秋には、子宮筋腫と子宮内膜症の第V相試験も予定されており、こちらは来期にかけて100例以上を組み入れる予定。
 これらの試験は前相からの引き続いての受託であり、既に実施が内定していたが、その後に舞い込んできたのが冒頭の子宮筋腫の国際共同治験だ。タイミング的には受入れを躊躇する部分もあったが、新しい作用機序を持つ薬剤であり、新規性が興味を引いた。
 海外では先行してキックオフミーティングを迎えていたが、1ヶ月遅れで国内試験の準備を進める中で、まだ海外でエントリーが無かったことが分かったため、世界1例目を意識して治験依頼者・CROと連絡をとりながら準備を急いだ。最短で準備をするため、治験依頼者の海外本社ともメールでやりとりした。結果的には狙い通りにいかなかったものの、国際案件では異例のスピードで準備を進行させた。
 産婦人科吉尾医院と産科婦人科はしもとクリニックの2施設がこの国際共同治験に参加しており、2施設で国内予定例数の1/3を実施、と症例数でも大きく貢献する。
 植草氏は「どうして日本のスタートが遅れるのかというと、資材の翻訳の問題もありますが、治験届に行き着くのかもしれません。またチャンスがあれば、次こそ世界1例目を目指したい」と話す。
 このほか、昨年から継続している整形外科領域、血液内科領域の試験も実施していく。
 さらに、これまでも密接に連携してきた札幌の病院と、院内の臨床研究や製造販売後調査の事務局支援を含めた包括契約を新たに締結した。「動き出して半年以上経つが、良い経験を積んでいる」という。
 昨年6月には、一時は郊外に移した事務所を札幌中心の大通り公園近くに戻した。
 今後も「日本はスピードとクオリティが世界一」を北海道から発信する。


得意領域中心に不動の信頼

掲載日:平成25年6月12日
媒体:薬事日報

 札幌を拠点とする北海道のSMO「CRS研究所」は、2013年2月期業績で2年連続の過去最高売上を更新し、好調が続いている。設立時から参加している札幌産科婦人科治験ネットワークを基盤にして、得意の産婦人科領域ではスピード、症例集積いずれも全国トップクラスを誇り、治験依頼者からの厚い信頼を得ている。他領域でも支援施設と強固な協力関係を築き、プロジェクトが順調に動いている。
 産婦人科領域では、昨年度までに開始した子宮腺筋症、子宮筋腫、子宮内膜症の3試験で、いずれも全国1例目の症例登録を達成した。
 このうち子宮腺筋症は既に終了したが、実績が評価されて次相の受託に成功。既に開始したこの試験でも全国1例目を登録、契約症例数は初回契約の約180%に達しており、今期の見通しは明るい。植草友幸社長は「試験は年末から年明け頃まで続く。気を抜かずに服薬指導を含め、きちんとしたクオリティーで終わらせなければならない」と指摘する。
 子宮筋腫も全国トップクラスの症例登録で、順調に完了した。
 子宮内膜症は、はしもとクリニック、吉尾医院がそれぞれ登録数全国1位、2位となり、1施設あたりの登録数は全国平均の2倍以上の実績を残した。
 植草氏に症例集積が高い理由を尋ねると、「これという秘訣は無い。CRCが医師としっかり話せる高いコミュニケーション能力を持ち、候補となる患者が来院したらすぐに電話が来たり、こちらからも電話一本で連絡できる関係を作っているだけ。院内でスタッフの一員として活動できることが大事」と話す。
 整形外科領域では、北海道臨床開発機構が管理する文部科学省のトランスレーショナルリサーチ拠点事業「オール北海道」による人工股関節デバイスの医師主導治験をサポートしているほか、重度の膝・股関節痛と腰痛を対象としたオピオイドに関する2本の治験を今期開始する。
 特殊領域では、移植片対宿主病の追加試験を終え、現在は慢性骨髄性白血病のグローバル試験や、移植後の抗生物質の予防投与に関する試験を進めている。
 経営面ではプロトコール数は減っても、豊富な症例数によって業績が安定。一時は郊外に移したオフィスを札幌中心部に移転する準備を進めており、今月中に新拠点で営業を開始する。交通の便も良く、社員のモチベーションも高まっているという。
 また、CRCの機動力アップを目的にタブレット端末を導入した。年明けから3月までテスト運用を行なってマニュアルも策定した。実は以前にiPadを配布したところ、あまり活用されなかったが、今回は女性でも扱いやすいサイズの小さいiPadminiを採用したところ、メール確認、患者のスケジュール管理などに利用され成功している。
 現在スタッフは8名。このうち6名のCRCがフル稼働で7施設をカバーしている。
 「着実に地道な活動を続け、今後も産婦人科領域を集中的に扱いながら、支援施設や製薬企業と良い関係を保っていく」のが同社の方針だ。


産婦人科領域の案件急増 圧倒的スピードで存在感

掲載日:平成24年6月13日
媒体:薬事日報

 CRS研究所(札幌市、植草友幸社長)は、得意とする産婦人科領域のSMO業務が好調で、昨年度は過去最高の売上高を達成した。昨年開始した子宮腺筋症の第U相試験に加え、新たに子宮筋腫、子宮内膜症を対象にした3試験がスタート。全ての試験で全国1例目のエントリーを達成し、北海道から存在感を示した。さらに昨年は、小児感染症ワクチンの試験を受託し、小児科領域でも初めてSMO業務を経験するなど、得意領域で実績を発揮しながら、SMOとしての幅を広げる機会となった。
 CRS研究所は、昨年から主力の産婦人科領域を中心に、復調傾向が見られていたが、力強い回復基調が本格化し、受託案件が一気に増加。一転してフル稼働状態になるなど、活況を呈している。
 得意とする産婦人科領域は、「札幌産科婦人科治験ネットワーク」の5施設で開始した子宮腺筋症の第U相試験で、全国目標症例数の3分の1程度の組み入れを達成するなど強みを発揮した。次相の受託も視野に入れている模様だ。
 新たに子宮筋腫、子宮内膜症の3試験もスタートした。契約症例数は150例と、小所帯のCRS研究所には大きな案件となったが、既に3試験ともに全国1例目のエントリーを達成。産婦人科領域に強いSMOとして、スピードを実証した格好となった。
 植草氏は、「最近、子宮内膜症の新薬や適応拡大に向けた開発が活発になってきており、国内製薬企業のリピートも増えている」と実感を話す。
 さらに、ネットワーク参加施設の「札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル」の小児科で、小児感染症のワクチン治験を実施することが決定。CRS研究所として、初めて手がけた小児科領域のSMO業務だったが、わずか2週間程度の短期間で34例の登録を実現。産婦人科領域に近い小児科領域でも、スピード感のある業務を遂行し、確実な結果を残した。
 また、透析領域については、SMO業務を行う「H・N・メディック」、CRC派遣業務を行う「札幌北楡病院」を合わせ、進行中だった7プロトコール41例の治験を終了させた。
 特殊領域を手がけるCRC派遣業務では、慢性骨髄性白血病の国際共同治験が継続中であり、大腸癌の化学療法後の好中球減少を対象とした治験は終了した。
 致死的な移植片対宿主病(GVHD)の治験は、著効が得られて終了したことから、より難易度の高い小児GVHDの次相試験を手がけることが決定。さらに、移植後感染症を対象とした抗生物質の第U相試験もスタートするなど、案件が引きも切らない状況が続いている。
 一方、整形外科領域のCRC派遣業務は、腰部脊柱管狭窄症の治験、人工股関節の医師主導治験が進行中であり、新たに椎間板ヘルニアの治験もスタートしている。
 このように、産婦人科領域のSMO業務からCRC派遣業務まで、CRC6人全員がフル稼働しても人手が足りない状況が続くが、植草氏は「受託案件は産婦人科、小児科が中心であり、主力領域の受託案件が継続していることが大きい」と手応えを語る。
 今期も、産婦人科領域の実績を中心に好業績を確保できる見通し。植草氏は、「やはり得意とする産婦人科領域を中心に仕事ができると、モチベーションが高くなる。これからも粛々と産婦人科領域に取り組んでいきたい」と話している。

産婦人科領域で復調傾向 EDC入力に「iPad」導入

掲載日:平成23年6月17日
媒体:薬事日報

 北海道で治験を支援するCRS研究所は、得意の産婦人科領域でSMO業務が復調傾向を見せている。昨年に開始した月経困難症の1試験が終了し、新たに子宮膿筋症の第U相試験がスタート。さらに今秋から2試験が動き出す見通しで、案件が引きも切らない状況となっている。
 昨年、CRS研究所は受託案件数が過去10年間で最も低調に推移したが、後半から一転して復調傾向が見られ、産婦人科領域のSMO業務を中心に受託案件が急増している。
 得意の産婦人科領域は、昨年に開始した月経困難症の治験が終了。新たに「札幌産科婦人科治験ネットワーク」の5施設で子宮腺筋症の第U相試験がスタートしたのに続き、今秋から2試験が開始予定となっている。
 被験者リクルート業務は、小児感染症ワクチンの2製剤で135例の同意取得を達成。さらに1製剤については、ネットワーク参加施設の「札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル」の小児科で治験を実施することが決定したため、CRS研究所として初めて小児感染症ワクチンのSMO業務を受けるとになった。病院近くに臨時事務所を設置するなど、万全の支援体制を整えているところだ。
 透析領域は、SMO業務を行う「H・N・メディック」、CRC派遣業務を行う「札幌北楡病院」を合わせ、6プロトコール41例の治験を実施。特殊領域を手がけるCRC派遣業務は、引き続き慢性骨髄性白血病の国際共同治験、致死的な移植片対宿主病(GVHD)の治験、大腸癌の化学療法後の好中球減少を対象とした治験が進行中である。
 一方、整形外科領域のCRC派遣業務は、人口股関節手術後の深部静脈血栓塞栓症(DVT)予防の第U相試験がピークを迎えたことから、一段落した格好。新たに腰部脊柱管狭窄症の治験が動き出したほか、医療機器の人口股関節、CRC派遣業務として初めてとなる医師主導地検がスタートするなど、新境地を見せている。
 現在、産婦人科領域のSMO業務が急増した結果、日本臨床薬理学会認定CRCの6人全員がフル稼働してもオーバーワーク気味の状態にあるという。
 少数精鋭のCRS研究所にとっては、うれしい悲鳴とも言えるが、植草氏は「CRCの人員補強が課題」と話す。
 こうした多忙な業務に追われる中、新たな取り組みとして、CRC全員に携帯情報端末「iPad」を支給し、一部製薬企業の治験でEDC入力用に活用し始めた。
 CRCがモバイルデータ通信を持ち運び、いつでも外出先で症例報告書(CRF)のファイルを閲覧したり、データ入力が可能というシステムである。これにより、パソコンを立ち上げる手間が省け、EDCを使ったCRC業務の効率化が期待される。当面は、EDCで試験的に運用し、CRC業務にどう活用できるか可能性を検討する。
 CRS研究所は、北海道の地域密着と産婦人科領域を強みに、小所帯ならではの実力を発揮してきたが、最近は圧倒的優位と考えられてきた得意分野にも、競合他社が見られ始めているという。植草氏は「産婦人科領域は、自信を持って質の高い仕事ができる得意分野で、社員のモチベーションも上がる。だからこそ、今年は初心に返って一つひとつの試験に取り組んでいきたい」と気を引き締めている。


DVT予防で実力発揮 整形領域、100例以上を達成
掲載日:平成22年6月11日
媒体:薬事日報

 北海道でSMO業務を行うCRS研究所は、産婦人科領域の「札幌産科婦人科治験ネットワーク」参加4施設で、月経困難症治療薬の治験をスタートさせた。最近、産婦人科領域は小児感染症ワクチンのリクルート業務が中心だったが、新たに月経困難症治療薬の治験で64例を契約。得意の産婦人科領域でSMO業務が動き出した。一方、昨年は、整形外科領域のCRC派遣業務で実施症例数が急増。特に人工股関節手術後の深部静脈血栓塞栓症(DVT)予防の第V相試験で、大きな実績を上げた格好となった。

 昨年、CRS研究所の最大の業務となったのは、得意とする整形外科領域のCRC派遣業務。えにわ病院(恵庭市)で、人工股関節手術後DVT予防の第V相試験80例を実施した。えにわ病院は、全国的に高い手術実績で知られているが、最近は抗凝固薬の開発競争が激化していることから、契約症例満了後の症例追加が相次いでいる。これにとどまらず、実施中の消炎鎮痛剤の臨床薬理試験20例に加え、ヘルニアと脊柱管狭窄症の試験を合わせ28例を満了するなど、整形外科領域だけで100例以上の満了を達成した。
 また、札幌北楡病院(札幌市)では、難治性疾患を中心にCRC派遣業務を実施した。透析領域で高リン血症の試験、血液内科領域で慢性骨髄性白血病(CML)の国際共同治験、大腸癌の化学療法後の好中球減少症を対象とした試験を手がけ、致死的な移植片対宿主病(GVHD)の試験でも1例のエントリーを実現した。北楡病院のCRC派遣業務は、症例数こそ少ないものの、特殊領域の実績として着実に積み重なってきている。
 こうして見ると、CRC派遣業務の充実ぶりが目立つが、SMO業務でも得意とする産婦人科領域で動きが出てきた。最近は小児感染症ワクチンのリクルート業務が中心だった「札幌産科婦人科治験ネットワーク」参加4施設で、月経困難症治療薬の治験がスタート。既に64例を契約し、現在進行中となっている。
 また、産婦人科領域に次ぐ柱に育ちつつある透析領域は、「H・N・メディックグループ」の3施設で、高リン血症、二次性副甲状腺機能亢進症の試験など44例を終了した。
神経内科領域のSMO業務でも、千歳第一病院(千歳市)と北見クリニック(札幌市)の2施設で実施していた片頭痛の第U相試験を終了し、新規で小児片頭痛の試験をスタート。さらに、脳神経外科専門病院の中村記念病院(札幌市)でパーキンソン病治療薬のCRC派遣業務を始めるなど、専門領域を中心に受託が順調に広がっている。
 社内的には、事務局業務を含めたCRC業務の取り組みを進め、既にCRC7人全員が対応できる体制を整えた。日本医師会治験促進センターの統一書式入力支援システムを活用し、整形外科領域のCRC派遣業務で進めてきた事務局+CRC業務を、産婦人科領域のSMO業務にも拡大することにしている。
 CRS研究所は、産婦人科領域、整形外科領域を2本柱に、北海道内でSMO業務を手がけてきたが、植草友幸社長は「今後はいかに大手SMOと違う形で受託を伸ばしていくかが課題。産婦人科と整形外科の得意領域は、北海道の施設を選んでもらうようにしなければいけない」と話す。
 そのためには、「あとはよい仕事をするしかない。この基本をいかに守っていくかに尽きる」と植草氏。北海道でSMOを設立して以来、10年以上にわたって信頼と実績を積み上げてきた。その財産があってこそのSMOという原点を、改めて噛みしめている。


リクルート業務を磐石化
新生児で6割以上の取得率
掲載日:平成21年6月5日
媒体:薬事日報

CRS研究所(札幌市、代表取締役植草友幸氏)は、昨年に引き続き、小児感染症ワクチンのリクルート業務を実施し、わずか4ヶ月で230例を達成した。
産婦人科領域の「札幌産婦人科治験ネットワーク」参加施設に加え、小児科領域を紹介施設でカバーしたことにより、国内症例数の4分の1以上を北海道で達成。
同意取得率は6割を超えるなど、昨年以上の実績を上げている。

小児感染ワクチンのリクルート業務は、新生児の母親から同意を取得することに加え、診療科が小児科・産婦人科にまたがる難しさがある。そのため昨年は、わずか1ヶ月で約120例の同意取得を達成したものの、実施医療機関側の受け入れ体制が間に合わず、エントリーを終了せざるを得なかった。
そこで産婦人科領域の治験ネットワーク参加施設に加え、小児科領域を道内の紹介施設でカバーして、リクルート業務を展開。4ヶ月間で国内症例数の4分の1以上を占める230例のエントリーを達成した。同意取得率も6割を超え、昨年以上の高い実績を上げた。
植草氏は「同意を取得するリクルート業務の流れはできた」とし、小児感染症ワクチンのSMO業務の受託を課題と位置づけていたが、小児科領域の実施医療機関を開拓する必要があることから、新たな進出は難しいと判断。今後も小児科領域は紹介施設でカバーすることにしている。

一方、SMO業務は、透析領域の「H・N・メディックグループ」で3施設に拡大した。腎性貧血を対象にしたエリスロポエチンの試験が終了した後、高リン血症の2試験をスタート。さらにリン吸着剤の試験で24例を契約するなど、順調に進行している。透析領域のSMO業務は、産婦人科領域に次ぐ柱に育ちつつあるといえそうだ。
えにわ病院(恵庭市)で実施する整形外科領域のCRC派遣業務は、抗凝固薬の深部静脈血栓塞栓症(DVT)予防が中心だ。競合が激しい抗凝固薬の開発状況を反映し、第U相試験で30例の登録を満了した後、さらに2本の第V相試験で62例を契約。年内には終了予定となっている。
また、消炎鎮痛剤の臨床薬理試験も20例実施したほか、ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨粗鬆症の試験も手がけ、依頼が引きを切らない状況だ。
札幌北楡病院(札幌市)でもCRC派遣業務を行っており、消化器領域の大腸癌、炎症性腸疾患(IBD)、血液内科領域の慢性骨髄性白血病(CML)、移植片対宿主病(GVHD)など、いずれも難易度の高い疾患を手がけている。
新たな取り組みとして、事務局業務を含めた形のCRC業務を開始した。日本臨床薬理学会認定CRCの6人を対象に、整形外科領域のCRC派遣業務で取り組みをスタートさせている。
植草氏は「これまで治験事務局(SMA)業務とCRC業務を分けて行っていたが、CRCも事務局担当者もお互いの業務をすべて把握しておくべき」と狙いを話す。
現在、日本医師会治験促進センターの統一書式入力支援システムを活用し、CRCが事務局業務に対応できるようトレーニングを進めているところだ。
昨年から同社では、国際共同治験に対応するため、英語のテキスト「CRCハンドブック」を活用した勉強会を開催してきた。
さらに、臨床試験で用いる治験薬のメカニズムを理解するため、薬理学的な基礎研究に関する勉強会も行っていく。「研究者の気持ちを理解し、CRCの基礎体力を培いたい」(植草氏)との考えからだ。
CRCの業務は、被験者対応が中心。こうした基本に加え、英語を理解し、事務局業務を理解し、研究者の気持ちも理解できる。認定CRCが大半を占めるようになった今、そんなCRCの育成が植草氏の目標だ。


リクルート業務で新展開
小児感染症ワクチンに挑戦
掲載日:平成20年6月13日
媒体:薬事日報

CRS研究所(札幌市、代表取締役植草友幸氏)は、産婦人科領域の「札幌産科婦人科治験ネットワーク」を活用し、新たに小児感染症ワクチンのリクルート業務を実施した。
新生児の母親を同意を取得する難しい業務だが、わずか1ヶ月で予想を上回る取得率を達成。
結果的にCRCの高いスキルが証明された格好となった。SMOとして実力の幅を広げたCRS研究所は、昨年の高い実績を受け、今年も小児感染症ワクチンのリクルート業務で200例を受け入れる予定だ。

得意の産婦人科領域では、ネットワーク参加施設を活用し、小児感染症ワクチンのリクルート業務を行うという新たな展開を迎えた。
同意取得の対象となる被験者は、ほとんどが新生児。母親から同意を得る難しさに加えて、小児科・産婦人科の両診療科をまたぐ特殊な業務だけに難易度は高い。
ところが、実際にリクルートを開始したところ、わずか1ヶ月で約120例の同意を取得。
約3人に1人から同意を得た計算だが、治験を実施する医療関係側の受け入れ体制が間に合わないために、エントリーは終了となった。
植草氏は「200例は可能だった」と話すが、もともと同意取得が難しい新生児で、約30%の取得率はかなりの高さと言える。
その背景には、同意取得率を上げるための様々な工夫がある。リクルート業務の実施に当たっては、CRCが赤ちゃんの病気に関するポスターやパンフレットを作成し、治験についても詳しく紹介。
さらに小児感染症の啓蒙活動を地元紙の北海道新聞で展開するなど、これらの準備に半年近くを費やした。
植草氏は、「最初は同意を取得できるか分からない不安もあったが、難易度が高いだけに価値のある仕事だったと思う」と話している。
従来のSMO業務、CRC派遣業務とは違い、同意取得のみに関わるリクルート業務は、CRS研究所にとっても初めての取り組み。
ただ、予想を上回る同意取得率を達成したことで、CRCのスキル向上を裏付ける結果にもつながった。
昨年の高い実績を受け、今年も小児感染症ワクチンのリクルート業務200例を受け入れる予定だ。

SMO業務については透析施設のH・N・メディックにおいて、腎性貧血を対象にしたエリスロポエチンの試験が終了しつつある。
一方で、二次性副甲状腺機能亢進症の試験がスタート。今夏には高リン血症の試験も開始する予定で、透析領域も順調に推移している。
また、神経内科領域の2施設で実施している片頭痛治療薬の第U相試験も、引き続き継続中の段階にある。
整形外科領域のCRC派遣業務は、抗凝固薬・抗血小板薬などの開発品目が多くなっていることから、深部静脈塞栓症(DVT)予防の試験が増加傾向にある。
今年も術後のDVT予防をはじめ、ヘルニア、骨粗鬆症、脊柱管狭窄症など、多くの試験でCRC業務を手がける予定になっている。
こうした業務の合間を活用し、英語のテキスト「CRCハンドブック」を用いた勉強会を週1回の頻度で開催。既に1年半近く継続させている。
CRFの英語入力の増加を見込み、グローバル試験の時代にも対応できるよう準備を進めているところだ。



11月に第3回講演会
〜北海道SMOの会〜


掲載日:平成19年10月26日
媒体:薬事日報

 北海道を拠点とするSMO各社で構成している「北海道SMOの会」(会長井上眞一 氏)は 11月18日午後1時から、札幌市医師会大ホールで第3回講演会を開催する。プログ ラムは以下の通り。

@CRC業務の実際と方向性:倉成 正恵(大分大学医学部付属病院 臨床薬理セ ンター チーフCRC)
A医薬品開発におけるPMDAの役割〜ドラッグラグ解消に向けて〜:中井 清人 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構 優先審査審議役)
B女性のライフサイクルと気をつけておきたい病気について:安田 晶子(産婦 人科吉尾医院 院長)
参加費は無料。講演会終了後には交流会も予定されている。


※写真はCRS研究所提供

OTCの契約症例を完全達成
少数精鋭で実績重ねる
掲載日:平成19年6月1日
媒体:薬事日報

 CRS研究所(札幌市、代表取締役植草友幸氏)は、得意とする産婦人科領域で、昨年開始した性感染症OTCの治験130例を終了。並行して進めていた整形外科領域の110例も無事終了させ、大きな山場を乗り越えた。わずか7人の少数精鋭スタッフで250例以上に 対応したCRS研究所だが、現在も13プロトコールがオンゴーイングであり、SMO業界が苦況にあえぐ中、嬉しい悲鳴を上げている。
★新たに神経内科領域を立ち上げ
CRS研究所が得意とする産婦人科領域は、性感染症OTCの治験に費やした1年だったと言える。「札幌産科婦人科治験ネットワーク」参加の5施設がフル稼働し、130例にも及ぶ治験を実施。契約症例達成率も100%以上と大きな結果を残している。これだけにとどまらず、整形外科領域のCRC派遣業務も、えにわ病院(恵庭市)を中心に、人工関節術後の深部静脈血栓症(DVT)予防試験など、110例以上を終了させた。これら治験に関しては、すべて全国1例目のエントリーを果たし、圧倒的なスピードで存在感を示した。追加症例の依頼もあったが、オーバーワークのために断ったほどだ。 さらに並行して、骨粗鬆症、骨折予防、脊柱管狭窄症の試験も手がけた。SMO業務とCRC派遣業務を合わせ、約1年間で250例以上の業務を成し遂げたことになる。これを実質7人のCRCで対応した ところに、CRS研究所の力が見て取れる。H・Nメディックで開始した透析領域も、皮膚掻痒症の20例を終了。引き続き、腎性貧血を対象にしたエリスロポエチンの新規試験を進めている。こうした状況にもかかわらず、新たにフルサポートのSMO業務として、北見クリニック(札幌市)、千歳第一病院(千歳市)の神経内科2施設を立ち上げた。現在、この2施設で片頭痛の第U相試験2プロトコールが進んでいる。CRC派遣業務として、北喩病院、開成病院で潰瘍性大腸炎の治験も新規でスタートさせている。
★ 過去最高の売上高と業績も好調
このように、大型案件が終了した現在も、消化器、整形外科、透析、神経内科の各診療科を合わせて13プロトコールがオンゴーイングであり、得意の産婦人科領域はネットワークの稼動をストップさせているほどの状況にある。 しかもCRS研究所に相次ぐ業務は、全て医療機関側から依頼されたものだ。CRS研究所は設立以来、「黒字経営の医療機関が主体となった無理のない治験」をコンセプトに掲げてきたが、実際に医師との強い信頼関係が培われているからこその結果でもある。もちろん業務の柱は、産婦人科領域と整形外科領域であることに変わりはなく、それだけの実績も十分にあげている。また、昨年から今年にかけては、多忙を極める中で当局のGCP実地調査が4回も入った。植草氏は「苦しい時期だった」 と振り返るが、ある意味では、当局から治験の質を担保された格好となった。SMO業界が厳しい時代を迎えている中、北海道に根づくCRS研究所の好調ぶりは対照的に写る。業績的にも過去最高の売上高を達成し、利益は社員旅行として社員に還元した。また、SoCRA日本支部の法人賛助会員となり、CRCの継続教育と底上げも忘れない。 10人と小所帯のCRS研究所は、常にスタッフの明るい雰囲気に包まれている。それは、これまで多くの実績を上げてきた自信の表れでもある。


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全社員から愛されるオフィスの黒一点は、
コミュニケーション重視の若きボス。

掲載日:平成19年2月23日
媒体:さっぽろシティライフ ※画像はこちら

 薬を開発する最終段階で、人を対象に効果や安全性を調べる「治験」。「CRS研究所」は、治験を行う病院をサポートする「治験実施施設支援機関(SMO)」です。専門分野が婦人科を中心としているため、社員は代表取締役の植草友幸さん以外の8人全員が女性。仲が良く、オフィスは明るい雰囲気でいっぱいです。それもそのはず、同社が社員に第一に求めるのは「コミュニケーション能力」なのだそう。もちろん専門性は必要ですが、「治験は病院ぐるみで行われています。だから対応するスタッフは医師から総務まで全部署とのやりとりが必要なんです」と話します。また「社員を怒ったことはない」という植草さん。ボスとしては異例の発言に思えますが、「でも話し合いはいーっぱいしてますよ」と、とにかく”コミュニケーション”で解決するのが基本姿勢のようです。社員旅行もこぞって参加の同社。「ディズニーランドも行きました。ミラコスタって、なかなか取れないホテルなんですよ」とうれしそうに語る植草さんに、そのホテルを予約したのは?と尋ねると「もちろん僕です!」。そんなところも皆に愛されるポイントなのかも知れませんね。


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意識向上させたOTCへの挑戦
品質管理に携帯端末の活用も
掲載日:平成18年6月9日
媒体:薬事日報

 CRS研究所(札幌市、社長植草友幸氏)は、得意とする産婦人科領域で一般用医薬品(OTC) の治験に取り組み、新境地を切り開いた。4月からは品質確保を目的に、携帯情報端末(PDA)の 活用を開始。CRC全員がPDAを携帯し、常に併用禁止薬チェック、プロトコール管理、 問い合わせ等に対応できる体制を作り上げた。PDAの活用はCRCから自主的に生まれてきた アイデアだ。こうした現場の高いモチベーションこそが、難易度の高い試験で結果を出すCRS 研究所の原動力となっている。
★産婦人科領域で確固たる立場へ
 屋台骨を支える産婦人科領域は、現在150例以上を契約しており、「札幌産科婦人科治験ネットワーク」 の5施設がフル稼働している状況にある。 そのうち約100例を占めるのが、新たに開始した感染症のOTCである。もちろんOTCとはいえ、治験は医療用医薬品と同じ新GPC準拠で実施される。
  大きく違うのは、販売されると全国の薬局・薬店、ドラッグストアに並ぶこと。そのため植草氏は、 「OTCの治験に挑戦したことは、医療機関とSMOのモチベーションを高める良い機会になった」 と話している。実際にOTCの治験は、SMOとして幅を広げる意味で、初めて営業に歩いて獲得 した仕事でもある。それが医療機関とCRCの意識向上、スキルアップをもたらした意義は小さくない。
 産婦人科領域に関しては、今後も性感染症、切迫早産、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症など、 新薬開発のニーズは高いと見られる。CRS研究所では、これまで積み上げてきた実績をアピールし、 産婦人科領域で確固たる立場を築きたい考えだ。
★ 整形領域のスピードで実力発揮
 もう一つSMO業務として、昨年、透析専門病院H・N・メディックでスタートさせた難治性皮膚瘙痒症の治験も順調に進んでいる。既に目標としていた10例を大きく上回る20例以上の組み入れを達成。 難易度の高い試験ではあったが、症例集積が進んでいるモデルケースとして注目を浴びた。この試験も、 医療機関とCRCの意識を高め、スキルアップにつながったと考えられている。
 立ち上げ当初からのCRC派遣業務も、得意とする整形外科領域で90例以上の契約を抱えている。 CRC派遣業務の中心は、人工関節術後の深部静脈血栓症(DVT)予防。多くの治験で国内1例目の エントリーを果たすなど、スピードには自信を見せる。
 このように、現在200例以上の治験がオンゴーイングであり、これらを産休中のCRCを除く9人の スタッフで対応している多忙な状況にある。しかし、品質確保を最優先する考えから、人員増は考えて いない。9人とはいえ、5人の日本臨床薬理学会認定CRCを中心とする現場の意識は高く、品質向上 への取り組みにも余念がない。
 こうした中、自主的に生まれてきたアイデアがPDAの活用だ。併用禁止薬チェックからスケジュール 管理まで、PDAの用途は幅広く、CRC1人でCRFを二重チェックする品質管理の一環にもなって いる。
 CRS研究所が手がけてきた実績を見ると、総じてプロトコールの難易度が高い。それでも少人数で 結果を出せるのは、品質重視の姿勢が全員に浸透し、医療機関のポテンシャルが高いからに他ならない。 「あくまでも治験の主体は医療機関である」と強調してきた植草氏。これまで積み上げてきた実績は、 そのポリシーに対する答えだ。


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“Speed with Quality”で医療機関と融合を
掲載日:平成17年5月27日
媒体:薬事日報

★ “Speed with Quality”で医療機関と融合を
CRS研究所(札幌市、代表取締役社長植草友幸氏)は、得意とする産婦人科領域で堅調な展開を見せ、新たに透析専門病院のH・N・メディック(札幌市厚別区)でSMO業務をスタートさせることも決まった。昨年には、社員9人のうち5人が日本臨床薬理学会の認定CRC試験に合格。CRC派遣業務では、難しいプロトコールにも挑戦するなど、スタッフの意識も高まっている。植草氏は「SMOとして治験センター化のイメージが見えてきた」と実感を語っており、今後は医療機関とSMOの融合を目指していく予定だ。
★ 産婦人科中核に領域広がる
中心となる産婦人科領域は、新規で子宮内膜症のフェーズIII30例を担当した。全国3分の1に当たる症例数であり、初めて札幌産科婦人科治験ネットワークの5施設がフル参加。ファーストエントリーを果たして強みを見せた。また更年期障害の15例も担当するなど、産婦人科領域の基盤は揺るぎないものとなりつつある。もう一つの整形外科領域は、準備を進めていた1施設(安井整形外科病院)でのSMO業務が中止となった。改めて新規に血栓症予防の治験を行う予定だが、現段階では未定の状況にある。一方、新たに透析専門病院のH・N・メディックと契約し、透析患者の難治性皮膚掻痒症の治験をスタートさせる。当面は10例程度を目標にし、順次追加症例を組み入れていく考えだ。
★ セントラルモニタリング
CRC派遺業務も、実績ある整形外科領域にとどまらず、最近は免疫抑制剤、抗癌剤といった難しいプロトコールにも挑戦し始めた。昨年、5人が日本臨床薬理学会の認定CRC試験に合格し、スタッフの意識も高まっている。ただ、順調に業務を増やす中で、CRC1人の抱える業務は限界に来ており、現在CRCの増員を急いているところだ。電子化した原資料を一元管理するセントラルモニタリングは、運用実績が140例まで積み重なってきた。当初、電子カルテの導入を予想して開発したシステムだったが、依然として電子カルテの導入は進んでいないのが現状。そのため当面は、セントラルモニタリングを活用し、QC部門担当のCRCがロジカルチェックを担う方針に変わりはない。
★ グローバル試験参加にも意欲
QCとリンクした格好で、MedDRA用語集の活用も積極的に進めてきた。既にSMO業務では、全てMedDRAの統一用語でCRFを記載している。植草氏は「グローバル試験に参加することで、MedDRAの経験を生かしたい」として、グローバル試験の参加にも意欲を見せる。このように、SMO業務が産婦人科5施設、整形外科1施設、内科系(透析)1施設まで広がったことから、今後は管理型SMOを目指す方向を打ち出している。植草氏は「SMOとして治験事務局機能、CRC派遣業務を担う治験センター化のイメージが固まってきた」と実感を話す。今後は、医療機関との融合を目標に、常駐しない形で大病院の事務局機能を果たしたいとしている。
★ 依頼のほとんどは提携医療機関から
CRS研究所の支援業務は、提携医療機関からの依頼がほとんどである。製薬会社から医療機関に治験が持ち込まれるため、一切の営業をせずスムースに支援を行うことができる。こうした現状を振り返り、植草氏は「黒字経営の病院で無理のない治験をしたい」という、立ち上げ当初からの気持ちが実態に合ってきたと感じている。SMOとしてのコンセプト、治験を行う医師の意識、スタッフのモチベーション。これらが一つになった今、CRS研究所はスケールメリットでは測ることのできない強みを発揮しつつあると言える。


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SMOで初めてJMO会員に登録
掲載日:平成16年5月28日
媒体:薬事日報

CRS研究所(札幌市、代表取締役植草友幸氏)は、「札幌産科婦人科治験ネットワーク」の包括支援業務を順調に展開し、新たに2施設の参加を得て産婦人科領域の基盤を固めた。CRC派遣業務を行っていた整形外科領域でも、1施設でSMO業務をスタートさせることが決まっている。こうした中、SMOとして初めて、日本公定書協会が提供するMedDRA/J(ICH国際医薬用語集日本語版)の利用会員(JMO会員)となるなど、今度は質の向上を目指した取り組みに力を注いでいく考えである。

包括支援業務は安定した展開へ
★産婦人科、整形外科領域の環境整う
得意領域とする産婦人科領域では、新たに産婦人科古尾医院(札幌市)、プリモウイメンズクリニック(江別市)の2施設が「札幌産科婦人科治験ネットワーク」に産科し、全体として6施設で治験を進めていくことになった。現在も子宮内膜症、性感染症などの第U相試験が実験中、あるいは今後予定されている。
また1施設だった緊急時の受け入れ施設に天使病院(札幌市)が加わり、有害事象時の対応も手厚い体制を整えた。これ以上ネットワークの参加施設を増やす予定はなく、産婦人科領域の基盤は、ほぼ固まったものと捉えられている。
もう一つの重点領域として、CRC派遣業務を行ってきた整形外科領域は、今夏から1施設(安井整形外科病院)でSMO業務をスタートさせることが決まった。CRS研究所が請け負った第U相試験100例のうち、20例を包括支援業務、80例をCRCの派遣で対応していく。
現在10人のスタッフが全力を挙げて準備に当たっている段階で、植草氏は「この試験でしっかりと結果を出すことで、第V相試験でもリピートを狙っていきたい」と意欲を示している。
★QC部門を立ち上げ
このように、SMO業務をめぐっては、産婦人科、整形外科領域の環境が整ってきたことから、今後は品質向上への取り組みを優先的に進めていく考えにある。
その一環として、新たにQC部門を立ち上げ、CRC部門、QC部門、SMA(治験事務局)部門の3部門体制を敷いた。QC部門はCRCが兼任し、原資料を電子化して一元管理するシステムの「セントラルモニタリング」でCRFのチェックを行うというもの。
特にCRFの二重チェックは、大きな効果を上げてきている。最近では、ロジカルミスがほとんど見られず、製薬企業からのクエリー提出もゼロになったという。既にシステムの運用は80例まで実績が積み重なってきたようだ。
★グローバル試験に対応
最近になって、日本公定協会が提出するMedDRA/Jの利用会員になった。CRFの世界標準化をにらんだ対応であり、SMOとしては初めてのケースだ。当面はCRFの用語を統一し、コード化することで、病名に関するCRCの意識づけを図っていく。
植草氏は、「SMOがライセンスを持ち、どんな試験でも統一した用語でCRFが書けるようになることは、グローバル試験への対応には欠かせない」と強調する。
CRS研究所では、得意分野の産婦人科、整形外科領域でグローバル試験の依頼があれば、積極的に参加していく方針である。
一方、今年からハイクリップス(東京都中央区)と業務提携し、CRCの勉強会をきっかけに交流をスタートさせた。
勉強会は教育研修の一環として行われている。今後提携の方向性は未定だが、これによるCRS研究所が培ってきたスタンスに変化はない。あくまでも、ゆるやかな提携関係の構築と捉えている。





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「北海道SMOの会」発足
治験水準の向上などを目指す
過当競争による質低下に危機感

掲載日:平成16年4月21日
媒体:薬事日報
北海道で活動するSMOで構成される「北海道SMOの会」設立総会が15日、札幌市内で開かれた。道内における治験レベルの向上と適正なSMO事業の確立、定着、発展を目的としたもので、参加企業は14社。当日の理事会では、会長にシミックCRC北海道支社長の井上眞一氏、副会長に地場企業からセルプロダクトの渋田仁志氏が選出された。就任あいさつに立った井上氏は、「われわれは競争相手ではあるが、過度な競争を自制できる組織として、北海道のSMOの健全な発展に貢献したい」と抱負を語った。
北海道SMOの会は、事業活動の一つに「治験の実施における会員相互の協力」「会員相互の向上と品質均一化に役立つ情報共有」を掲げている。その背景には、道内で相次ぐ治験ネットワークの立ち上げなど、激変する治験環境への対応に迫られていたことがある。また北海道は、札幌市内だけでも15社以上のSMOがひしめく全国有数の激戦区。過度な競争を抑制し、質を確保する意味合いもあると見られる。
井上氏は、「お互いに競争相手ではあるが、過度な競争を自制できる組織として機能できれば」と話し、紳士協定の側面もあるとの認識を示した。渋谷氏も「健全な発展が質の向上につながる」と会の意義を強調している。
北海道SMOの会は今後、「運営部会」「教育部会」「監査部会」の3部会を設置し、本格的な活動をスタートさせる。まだ具体的な運営方法等は決められていないが、運営部会は、治験依頼者、治験実施医療機関からの治験相談窓口として活動することになっている。
教育部会では、事業活動に定められたCRC教育・研修を企画すると共に、外部の機関等と連携、協力して教育活動を行っていく。さらに監査部会は、入会後の会員に対して、会員資格逸脱の疑義が生じた場合に、その内容を調査したり、会員が北海道SMOの会を経由、協力して治験を実施する場合、必要に応じて事前に会員の現況調査を行う役割を果たすことになっている。
なお、会員社は次の通り(○は理事、△は監事)
△エクサム、エスメディサ、△クリニカル・サポート・コーポレーション、○サイト・サポート・インスティテュート、○シミックCRC、○セルプロダクト、綜合臨床薬理研究所、○CRS研究所、○ハイクリップス、イーピーインク、関野研究所、SRL北海道、メディカル厚生、アレグロ



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原資料の電子化で質向上

CRFを二重チェック
SDV省力化へ

掲載日:平成16年2月13日
媒体:薬事日報
CRS研究所(札幌市、代表取締役植草友幸氏)は、紙媒体の原資料を電子化し、一元管理する試みを進めている。原資料をCRS研究所で管理するに当たっては、「カルテ等の外部保存に関するガイドライン」に準拠し、被験者のプライバシー保護を最大限に重視する運用規則を作成した。

運用規則は2回にわたるIRBの審議で承認され、被験者へのインフォームド・コンセント、医療機関からCRS研究所へ原資料を搬送するリスク、原資料の管理体制やセキュリティなど多面的に検討して問題点を解決している。
既に包括支援業務を手がける「札幌産科婦人科治験ネットワーク」参加医療機関と共同で、この原資料をモニタリングやSDVに活用できるシステムを開発。現在までに3社の製薬企業から賛同を得て、実際の治験約60例で本格的な運用を進めている。
新たな試みとして、電子化した原資料の目次作りに着手し、一つの原資料を診療録、同意書、検査値、その他の検査にカテゴリー分けした。その結果、モニターの利便性向上と共に、品質管理(QC)につながるメリットが得られたという。
ただ、医療機関にある原資料と、CRS研究所に保管されている原資料との真正性をどうチェックするかという問題点があった。
植草氏は「CRFの品質を高めることはQCの根幹」と話しており、現在、CRFを作成したCRC本人がチェックした後、さらに別のCRCが再度確認する二重チェックを行なった上で、モニターによるSDVを行なっている。CRF作成からSDVまでの期間に、こうしたプレSDVのステップを導入することで、実際のSDVの省力化に貢献している。
複数医療機関の原資料が電子化され、CRS研究所1ヵ所に管理されることは、モニターにとって大きなメリットとなる。また、SMOにおいてCRFの二重チェックが行われることで、モニターからの疑義にCRCが速やかに対応でき、よりSDVが省力化されることになる。
最近では、治験のIT化が進み、電子カルテが治験に応用されつつある。ただ、まだ電子カルテ上で作成したCRFをそのまま依頼者へ渡すことは難しいのが現状だ。CRS研究所の試みは、将来的な電子カルテ導入を視野に入れながらも、現段階で最善の方法を模索した過渡的システムと言える。今後、システムのセキュリティ強化を図りながら、さらに効率的で質の高い治験を目指していく考えだ。




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「地域と世界を結ぶCRO・SMO」
〜産婦人科領域の基盤固め進む〜
−CRS研究所−

掲載日:平成15年6月6日
媒体:薬事日報
CRS研究所(札幌市、代表取締役植草氏)は、「札幌産婦人科治験ネットワーク」の包括支援業務で直実に実績を上げてきた。これまでに手がけた治験は全て満了し、得意分野とする産婦人科領域の基盤を固めつつある。システム面では、電子化した原資料を一元管理する方向で検討を開始。既にIRBの審議を経て、運用規定を作成した。現在、被験者の同意、製薬会社の了承を得た上で、慎重にパイロット的な運用を進めている。
 昨年CRCを増員したCRS研究所は、植草氏を含め10人体制で業務に当たっている。契約施設は8施設で、SMO業務としては「札幌産婦人科治験ネットワーク」に参加の3施設を手がける。今年3月には、系列のマタニティ・ウイメンズJRタワークリニックが開院。今後は、産科婦人科はしもとクリニック、札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル、札幌マタニティ・ウイメンズ南1条クリニック、と合わせた4施設で治験を進めていく。
 これまで産婦人科領域で手がけた治験は、全て満了させている。先日参加した早期第U相試験でも契約した8症例を全国で唯一満了させるなど、領域特化の強みを発揮した格好だ。既に来年の業務も決まっているという。植草氏は「産婦人科領域に関しては、顧客の満足度も高いと自負しているし、特化している強みはあると思う」と話す。産婦人科以外に他領域の業務も手がけるが、「最後まで責任を持てるレベルで仕事を行いたい」との考えから、無理のない契約を心がけている。
 最近では、医師主導の臨床試験を視野に、新たな疾患領域に関しても検討を始めている。特にCRS研究所のスタッフは、小児科領域出身のCRCが多い。また小児科領域は、産婦人科領域とも密接に関わっていることから、今後こうした強みを生かして、小児科領域にも取り組んでいきたい意向だ。ただ、小児科領域では、インフォームドコンセントと採血が大きな問題となる。植草氏も「両親が、プラセボコントロールの臨床試験に子供を参加させるかどうかだ」と難しさを指摘。「未だにアンダーグラウンド的な印象をもたれる方も多く、さらに治験の必要性を啓蒙していく働きかけも必要」と話している。
 昨年来課題となっていたCRCの社内研修は、3回目の実施にこぎつけた。これまでに、産婦人科領域2回、整形外科領域1回の研修を終了している。今後はコミュニケーショントレーニングも重視し、同意取得のロールプレイを日常的に行っていく予定である。  
 一方、システム面では、モニターのSDV作業を省力化するため、電子化した原資料を一元管理する試みを開始した。CRS研究所にモニター専用の一室を設置し、指紋照合による入室のほか、室内では原資料の保管庫、パソコンの立ち上げまで万全のセキュリティー体制を敷く。既にIRBで2回にわたる審議を行い、法的な側面を踏まえて実際の運用規定を作成している。
このシステムの運用に当たって、現在2社の製薬会社から了承を得ており、1プロトコールでパイロット的な運用が行われている。当然、カルテ情報を外部保存する方法から、SDVの説明まで全てを同意文書に記載し、患者の同意が得られた上で運用していくことになる。こうした、プロセスも全て運用規定に盛り込み、今後さらにセキュリティーの強化を図っていく考えだ。


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「存在感増すSMO〜CRS研究所・産婦人科治験ネットワークを構築〜」
掲載日:平成14年9月27日
媒体:JAPAN Medicine
 北海道では、99年にCRS研究所(札幌市、植草友幸社長)が地域密着型SMOとして誕生した。今年3月に株式会社CRS研究所として登記し、5月に旧合資会社からSMOおよびCRC事業を引き継ぎ、社員数も植草社長を含めCRC7人、事務員1人までに発展した。
 2001年からは、札幌市の1病院3診療所と連携して「札幌産婦人科治験ネットワーク」を構築。同社が治験事務局となって治験受託体制整備を手がけてきた。
 8月からは提携医療機関向けにニュースレターを発行。今秋から産婦人科3施設で実施する治験で、施設原資料を1ヶ所で閲覧できる体制をつくることも検討している。
 植草社長は、「法的な問題をクリアできればの話だが、実現すれば、モニタリングの労力が減ることに加え、モニターからの疑義に対し、CRCがより速やかに回答できることになると思う。」と語っている。

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「業界の窓」
掲載日:平成14年6月8日
媒体:北海道医療新聞社
 ローヌ・プーラン ローラーの東京本社開発部門勤務時、フランスやイギリスで治験実施施設を見学する機会があり「専門の部屋などハードを含めた医療機関の受け入れ体制の違い」に衝撃を受けたのが、創業の動機付けとなった。 
 産婦人科領域の治験で関わりが深かった本道に2年前に移り住み、会社を設立。製薬会社の治験に関するコンサルティング、実施施設の治験事務局と治験コーディネーターを業務の三本柱に据える。
 新GCP実施以降、大規模病院の治験受託が減少、停滞する傾向があるが、「市内の1病院、3診療所で『札幌産婦人科治験ネットワーク』を組織しました。共通の治験の事務局を引き受け治験審査委員会も共同設置・運営する考えです。」
 診療所の治験受託は全国的にも増加傾向で、「治験受託は医療機関にとってもステータス。医師やスタッフの技量向上も促します。」と治験実施の利点を指摘する。
同業他社の活動も活発化しているが、強みのある産婦人科、整形外科、神経内科領域に特化した事業で実績を積み上げていく方針だ。
 昭和42年5月生まれ、東京都出身。

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「北の大地でコーディネーター草の根展開」
掲載日:平成14年5月31日
媒体:薬事日報
〜得意領域に特化した事業めざし〜 
 CRS研究所(札幌市、代表取締役植草友幸氏)は今月一日、前身である合資会社北海道CRS研究所の事業を継承し、新たなスタートを切った。合資会社は3年前の平成11年に設立したもので、治験コーディネーター(CRC)業務、包括的治験支援(SMO)業務を二本柱としてきた。代表取締役の植草氏は、製薬会社勤務時代の実績を生かし、特に産婦人科領域と整形外科領域を専門に扱う業務を展開している。日本にCRCという概念がない時代から、北海道の地で着実に治験コーディネーターの根を広げてきたCRS研究所。「ビジネスとしては甘いと言われるかもしれない」と話す植草氏だが、株式会社に事業継承しても初心は変わっていない。
〜イギリスのコーディネーター業務に衝撃〜
 CRS研究所の取り扱い業務は、CRC業務、SMO業務の二本柱だが、製薬会社向けの助言という治験コンサルタント業務も適宜行っていく。スタッフはCRC6人、事務職員1人で、CRCは全員看護師の資格を持つ。治験事務局業務はすべて植草氏が請け負い、7人の外部委員(薬剤師2人、医師3人、司法書士、税理士各1人)からなるIRBも設置されている。現在、CRC業務としては、手稲渓仁会病院、札幌北楡病院、北海道整形外科記念病院、哲仁会えにわ病院の4施設から外部委託を受けている。CRC業務は整形外科領域が主体で、術後血栓症予防薬の治験に多くかかわっている。また、SMO業務は、既に産科婦人科はしもとクリニックで3プロトコール、札幌マタニティ・ウイメンズホスピタルで1プロトコールを実施済みである。今月以降、新たに更年期障害治療薬の2プロトコールを受託予定で、さらに性感染症、子宮内膜症の治験も計画されている。産婦人科領域と整形外科領域の得意分野を強化しながら、今後もこの領域に特化した事業を展開する予定だ。
 もともと植草氏は、外資系製薬会社のローヌ・プーラン ローラーで開発を担当。更年期障害治療薬のフェーズTから全行程にかかわった経験を持つ。モニターとして北海道に赴任し、さまざまな医療機関の開拓に携わってきた。そうした実績が領域特化の強みにつながっている。北海道CRS研究所立ち上げのきっかけも、ローヌ・プーラン ローラー時代に経験した欧州研修だった。「イギリスの2病院を見学したときコーディネーターの活動を目の当たりにして衝撃を受けた」と植草氏は振り返る。帰国後、会社負担でコーディネーター業務の予算化を実現。まだCRCの概念がなかった時代に、北海道の1病院でコーディネーター業務を導入した。この試験的導入がビジネスへの手がかりを掴むきっかけとなった。ちょうど、新GCP施行された頃である。
 初めてSMO業務を受託したのは1999年10月。製薬会社時代に紹介された産科婦人科はしもとクリニックだった。同11月には手稲渓仁会病院からCRC業務を受託し、本格的な事業がスタートした。当初は植草氏とパートの2人体制だったこともあり、ノウハウを助言するコンサルタント業務が多かった。現在、CRC業務は治験ごとに請け負っているが、SMO業務はすべての業務を包括的に請け負う一社独占契約を結んでいる。複数のSMOが医療機関の窓口になれば、依頼者が混乱することが予想された。その結果として、信頼も治験の質も下がってしまうことだけは避けたかったからだという。
 SMO業務の受託に当たっては、必ず事業として病院経営が成り立っていることを前提にしている。そのため、ボランティアパネルを作る考えはない。「医療機関が足りないと感じている部分を補い、伸ばしていく一つの手段が治験だとすれば、SMOとして必要とされる部分を一緒に手伝っていきたい」と植草氏は話している。
〜SMOとして必要とされる業務を〜
 CRS研究所は今後、産婦人科領域と整形外科領域の強化を目指し、教育研修にも力を注いでいく考えである。近日中にも、社員に加え、関連提携病院の希望者、治験協力者等も交えた教育研修会が開催されることになっている。研修会は年間で産婦人科領域4〜5コマ、整形外科領域3〜4コマ、一般論2コマほどの内容が見込まれ、外部講師を招いて毎月定例開催が計画されている。こうした教育研修を重ねることで、CRC業務の質の向上を目指していく。
 植草氏は、「われわれは薬の開発をしているのであって、ビジネスを広げるためにだけやっているのではない。あくまでスムーズに低コストで治験を進め、より早く優れた新薬を認可させることが目的。」と強調する。その気になればビジネスを拡大させることは可能だが、治験を進める中で、必要とされる部分での業務にやりがいを感じているという。


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「北海道CRS研「札幌産婦人科治験ネットワーク」を設立」
掲載日:平成13年5月1日
媒体:日刊薬業 第10743号
 北海道で治験事務局業務(SMO業務)や治験コーディネーター業務を行っている北海道CRS研究所は、このほど札幌市の1病院3診療所と連携して「札幌産婦人科治験ネットワーク」を設立した。同研究所が事務局となって治験受託体制を整備、対象疾患は更年期障害、骨粗鬆症、切迫早産、子宮内膜症、子宮筋腫などを予定。同ネットワーク参加医療機関名は、札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル(56床)、札幌マタニティ・ウイメンズ南1条クリニック、中央レディースクリニック、産科婦人科はしもとクリニック(19床)。同研究所は99年4月に設立、社員数は植草友幸代表のほか治験コーディネーター5人。(常勤2・非常勤3)など計7人。

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「企業が院内治験業務代行〜CRC派遣など柱 新薬開発の環境整備へ〜」
掲載日:平成13年2月9日
媒体:北海道医療新聞
 医療機関が複雑化した治験をより受け入れられやすいよう、治験コーディネーター(CRC)派遣などの院内の治験業務を代行する企業が道内でも増えてきた。新GCP施行による国内の新薬開発立ち遅れが指摘されているだけに、こうした企業が橋渡しとなり開発環境整備へ巻き返しが期待されている。
 平成9年の新GCP施行後、治験に関する規制が厳しくなり、日常診療の支障を避け治験数は激減した。厚生労働省の治験計画届出状況によると、新有効成分の初回治験届出で昭和62年から平成7年まで年間100件以上だったのが、10年以降は50件台と半分以下。
 依頼者側の製薬メーカーも開発期間長期化、開発費用圧迫を懸念し、米国を中心に海外での臨床試験に方向転換せざる得なくなっているのが現状だ。
しかし、大学院などは自前で新GCP治験体制が整いつつある中、医療機関側に立って治験責任医師らの院内マネジメント業務代行(SMO=Site Management Organization)、治験依頼者業務受託(CRO=Contract Research Organization)を事業の柱とする企業が全国的に増えてきた。
 本道ではCRC教育に重点を置くセルプロダクト、昨年札幌支社を開設し全国展開をするシミック、コンサルティング業務メーンの北海道CRS研究所など数社が、それぞれ特徴ある事業を展開。
 新GCP啓発、事務局や審査委員会を含めた治験に必要なスタッフ配置、院内組織の立案をはじめ、日常診療に多忙な医療スタッフに替わって被験者の説明・同意取得、服薬確認、有害事象対応管理に当たるCRC派遣など幅広い。
 企業と契約した札幌市内の民間病院では、「治験業務の院内啓発につながり、信頼性の高いデータが得られた」「CRCがいなければ今の治験はできない」と評価。「病院経営にさほど反映しないが、創薬の最前線にいる使命感と自院のレベルアップにつながる」という国立病院薬剤師も。
 一方、厚生労働省は第四次医療法改正で、医療機関の広告に関する規制緩和項目に治験実施施設の掲載を含めており、今後、治験に力を入れる施設が増えそうだ。

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「地域密着型SMO「北海道CRS研究所」が設立」
掲載日:平成11年9月20日
媒体:日刊薬業 第10315号
 北海道地区を限定とした地域密着型SMOの「北海道CRS研究所」がこのほど札幌市に設立された。現状は植草友幸代表を含め治験コーディネーター(CRC)2人体制で、医療機関からCRC業務を受託していく予定。将来的には、診療所開業医などの治験事務局機能の一部または全部の受託、メーカーに対する地域治験情報の提供、地域研究組織の構築などへの業務拡大を目指している。

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